離婚・男女問題コラム

2016.12.21

AIは弁護士を代替するか?

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

AI(人工知能)の発展は,定型的な業務のみならず,高度の専門的スキルを必要とする業務をも代替できる可能性があるといわれています。実際に,IBMの「ワトソン」は癌の診断を始めているそうです。 近い将来,弁護士業務もAIにより代替される日が来るのでしょうか?

●感情をもつ人間を舐めてはいけない

弁護士の業務としてどのようなものを想定するかにもよるかもしれませんが,当職は,感情をもたない人工知能にとって代わられるほど甘くないと思います。

単純な案件で,法律の解釈もいらず単純に法を適用すればいいだけならともかく,そのような事案は一つとしてありません。弁護士にとって最も重要なのは,法律が素直に適用できない問題に対しても新しい解釈を与え処理をしていくことにありますから,感情はどうしても必要となるはずです。

●人工知能に繊細なコミュニケーションができるか?

弁護士の業務には,基本的には,相談者をはじめとする人とのふれあいや相手方や裁判所に対する高度かつ繊細なコミュニケーションが求められます。繊細なコミュニケーションといえば,「しっかり心で受け止め,感じ取る」「優しく思いやりがあり,心配りがある」といったところでしょうか。このようなコミュニケーションが必要とされる領域は,たとえ人工知能であったとしても凌駕しにくいと思います。
人間は感情の動物です。感受性を豊かにし,相手の表情や言動のなかに潜む感情や想いを感じ取り,コミュニケーションをすることは感情なしにはできません。また,共感を得ることもできないでしょう。
それでは,人工知能が人の心のなかを読み取り,悩みや嗜好をパラメーター化(変数化)することができるでしょうか?また,相談者の満足する繊細なコミュニケーションでサービスが可能でしょうか?当職は,なかなか難しいかなと思います。

とはいうものの,人工知能が感情をもたないとは言い切れません(まさに「鉄腕アトム」の世界です。)。将来的に人工知能が仕事を奪う分野があり得るのは明らかなわけですから,自分の仕事は本当に大丈夫か,一度考えるのも一興かもしれません。

 

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